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2011年01月 アーカイブ

東京湾のガン

窒素は栄養分ですから、それが水に溶ければ溶けるほど、微生物が増えてきて海水が汚れてくることになります。


加えて工場が出している有害な有機系薬品の廃棄物が東京湾に出てこなくなりました。


工場がそれぞれ独立に、これらの有害物質を処理し、海水や河川に流れないように始末をするようになったからです。


このような公害防除の努力がいろいろなされて、東京湾の水質は確実に改善されました。


ところが、東京の下水道整備をこのあとも進めてゆけば、東京湾の水質が良くなるかというと、必ずしもそうではありません。


東京湾を汚している元凶は、荒川に流れ込んでいる、東武伊勢崎線沿いにある綾瀬川だということは有名です。


綾瀬川の支流に伝右川があって、これもまた水質汚濁の元凶です。


この埼玉県を流れる綾瀬川と伝右川沿いに、パルプや化学系の水を汚す小さい工場がたくさん並んでいます。


そういう工場に対してきちんとした下水道がまだできていません。


さらにその周辺には住宅地がたくさんあるのです。


そこにも下水道整備がなされていません。

東京湾のガン 2

一番汚染された水を運んでくる綾瀬川と伝右川は、荒川に合流し、東京湾に流れ込んでいます。


ただ、この地区も最近は下水道を着々と整備しつつあり、それが完成すればまた東京湾の水質は良くなるでしょう。


しかし東京湾の水質を良くするためには、さらに重要な課題があります。


東京湾に入る川の水質は良くなったとしても、すでに大量のヘドロが東京湾に流れ込んでいるという事実があります。


このヘドロは江戸時代から現在まで、東京が400年にわたって排出してきた、生活汚水・工場汚水がつくり出したものです。


それが潮の流れで一緒に集まり、まとめられて東京湾の中央部に堆積しています。


その量は膨大ですが、固まっているものではありません。


波が荒れると、ブヨブヨの汚いヘドロがただよい始めそして浮かび上がって、東京湾の水質を汚しています。


このヘドロを取らないと東京湾の水質は決定的には良くなりません。


明治になってからの100年の間、東京・川崎・横浜には下水道が完備していませんでした。

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