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2010年07月 アーカイブ

膨張する金融 2

「実体経済」の活動、つまり国民生産と世界生産の活動は、依然として穏やかです。


これに反して、この活動を支えている金融資産の名目的活動は、変動がはるかに激しくなっています。


この変動は規則的な周期性をもたず、しかもその変動幅がしだいに増大することが見込まれています。


したがって、諸種の資産が増殖するか破壊されるかは、この感染から身を守る実体経済の活動のさまざまな変動から独立するでしょう。


結局、所得は現在にあり、資産は過去からやってきます。


だから将来は、貧しい人びとよりも金持ちにとって不確実なものとなります。


世界資本主義の景気変動におけるこの新しい形態学は、金融領域が今日実体経済から自立することによってもたらされた唯一の効果であるとみなすことはできないでしょう。


金融領域の自立は、蓄積のテンポと速度を再検討するだけにとどまりません。


それはまた、資本主義の本質的な権限の転換を(いいかえれば資本主義の頂点でくりひろげられている権力闘争の転換)。


この転換はすでに察知されているを物語ってもいます。

金融資本主義の新しい役割

さまざまな権力ヒエラルキーにおける金融の地位上昇を明らかにすることは、それほど容易なことではありません。


そのためには、農業・銀行・工業について語らなければならないでしょう。


この3者の相互関係は、日本、ドイツ、米国、フランスでまったく異なっており、このちがいは本質的に歴史
的な理由に由来しています。


したがって「貨幣経済」のゆきすぎた膨張をはぐくんだ金融技術と金融手段が決定権、制御権、所有権の配分・・・


その中心に位置するのが資本主義です。


これに対して中立的であるというのは、見せかけにすぎません。


これらの金融技術は、保守的な意思と反体制的な意思の双方をつらぬく本質的な権力構造の変化を引き起こすように事実上宿命づけられているのではないでしょうか。

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